2020年度から小学校でプログラミング必修化しました。
学習塾などでも「プログラミング教育対応」などという言葉も多くみられます。
そんな話を聞いて心配している方もいらっしゃると思います。
そもそもどんなことを学ぶの?
何のためにプログラミング教育が必修化したの?
などの疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
本記事ではそんな疑問を解決するために、小学校でのプログラミング教育について、必修化した背景や目的、そして具体的に授業がどうなるかを解説していきます。
小学校でプログラミング教育が必修化って本当?
2017年に学習指導要領が改訂されました。
学習指導要領とは、文部科学省が発行している
学校でどんな授業をするか?というのを書いている文書です。
それによって、小学校では2020年度からプログラミング教育が必修化しました。
上の画像の通り、小学校だけではなく、中学校・高校・大学の教育も変化していることが分かります。
なので、小学校・中学校・高校の全てで
プログラミング教育が始まっています!
プログラミング教育必修化の背景は「STEAM教育導入」
出典:内閣府ホームページ
文部科学省が「Society 5.0に向けた人材育成 ~社会が変わる、学びが 変わる~」という人材育成方針を発表し、STEAM教育を各教育課程に組み込みました。
そのSTEAM教育導入の一環で、プログラミング教育が必修となりました。
STEAM教育の「STEAM」とは、下記の5つの頭文字を組み合わせた造語です。
ちなみにSTEAMの読み方は、
そのまま「スティーム」です。
これから未来の社会において、固定概念を持たずに、世の中を変革していく人材を育成していくことを目標としています。
この教育によって「AIが発展した社会や超情報化社会でも活躍できる人材育成」を目指しています。
具体的にはSTEAM教育を実践することで、創造力や論理的思考力、問題解決能力が身につけられます。
10年後には今ある職業の半分はAIに
取って代わっている可能性もある
と言われています。
そんな中、これから時代を生きる子どもたちには新しい技術を生み出す創造力や様々な情報を活用しながら課題の発見・解決をしていく論理的思考力・問題解決能力が必要なのです。
プログラミング教育必修化の目的は?
文部科学省はプログラミング教育の狙いをこのように言っています。
非常に大まかに言えば、①「プログラミング的思考」を育むこと、②プログラムの働きやよさ、情報社会がコンピュータ等の情報技術によって支えられていることなどに気付くことがで
出典:文部科学省
きるようにするとともに、コンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育むこと、③各教科等の内容を指導する中で実施する場合には、各教科等での学びをより確実なものとすることの三つつと言うことができます。
もっと簡単いうと、プログラミング教育必修化の目的は、「プログラミング的思考力」と「情報技術を活用できる力」を育むことです。
さきほど紹介したSTEAM教育の「論理的思考力、問題解決能力」に当たります。
「プログラミング的思考力」とは、簡単に言うと「問題解決するために、プログラミング的に手順を決めて問題解決能力する論理的な考え方」です。
つまり、その問題を解決するのにあたり、その手順を使えば誰でも問題を解決できるような手順を作れる能力です。
このプログラミング的思考力は、あらゆる場面で役立つ能力で、ほかの教科の学習の土台にもなり、理解度が高まります。
あくまで、プログラミング言語を覚えたり、プログラミングの技能を習得するのが目的ではないということです。
プログラミング教育は、
プログラマー育成教育ではない!
小学校でのプログラミング教育の授業内容は?
小学校でプログラミング教育が必修化になって授業がどうなるかについてお話していきます。
まず、小学校の授業では
「プログラミング」という科目は存在しません。
どういうことかというと、「プログラミング」という新しい教科は増えていません。
でも、各教科において情報機器に触れ、簡単なプログラミング体験をする機会を設けるようになりました。
授業の内容は学校によって様々ですが、下記のような授業が行われています。
実際の授業風景などを文部科学省が下記サイトで公開しています。
是非一度ご覧ください。
出典:https://miraino-manabi.mext.go.jp/example/b
準備は必要か?プログラミングスクールは通うべき?
結論から言うと、
です。
パソコン操作は覚えておくべき!
パソコンの操作(タイピングやマウスの使い方など)は知っておいた方が良いです。
操作がままならないと授業の本題であるプログラミングの話についていけない可能性があります。
また、中学・高校・大学でもパソコンを使った授業はありますし、社会に出てからもパソコン操作は付き物です。
パソコンの操作は、早いうちから
慣れておくことをおすすめします。
プログラミングスクールは通わなくても授業は大丈夫!
プログラミングスクールは
通わなくても授業は問題ないです。
プログラミングスクールでは「プログラムを作る」という方に主点を置いてます。
プログラムを作ることで結果として、プログラミング的思考力を鍛えられます。
ですが、プログラミングスクールはプログラミング的思考力を鍛える一つの手段として考えましょう。
「将来プログラマーになりたい」、「ゲームを作りたい」、「学校の授業を受けてプログラミングに興味が湧いた」などという子どもであれば通ってみてもいいかと。
でも、「学校の授業についていけるか不安だから」、「周りがみんな通ってるから」という理由で行くのは、はっきり言って時間とお金の無駄なのでやめましょう。
ただ、ほとんどのプログラミングスクールで無料体験を実施しているので、一度試しで行ってみるのは良いと思います。
また、スクール以外にもプログラミング的思考力を鍛える玩具やロボットも多く販売されていますので、プログラミング的思考力を積極的に養いたいと考えるのであれば、玩具やロボットなどの購入も検討いただければと思います。
まとめ
2020年から小学校のプログラミング教育は始まってます。
これまで話した通り、小学校のプログラミング教育はプログラマー育成教育ではありません。
プログラミング的思考力を養う教育です。
10年後には今ある職業の半分はAIに
取って代わっている可能性もある
と言われています。
そんな時代を生きていく上で、自ら考え、自ら選択し、自ら作り出していく力が必要です。
それが「プログラミング的思考力」です。
ですので、是非小学校のプログラミング教育の必修化を肯定的とらえ、プログラミング的思考力を鍛える機会を子どもへ与えてあげてください。